こんにちは、あかりです。
今日は精神病院を舞台にした作品をピックアップしてみました。
精神病院はミステリーからホラー、ヒューマンドラマまで、さまざまな映画で印象的に登場しています。
目次
『シャッターアイランド』
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ/マーク・ラファロ/ベン・キングスレー
製作:2010年/アメリカ
精神を病んだ犯罪者の収容施設がある孤島、シャッター アイランド。厳重に管理された施設から、一人の女性患者が謎のメッセージを残して姿を消す。孤島で起きた不可解な失踪(しっそう)事件の担当になった連邦保安官のテディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は、この孤島の怪しさに気付き始める……。
海に囲まれ隔絶された孤島にある精神病院が舞台のミステリー。
暗く沈んだ重苦しい雰囲気が作品全体に漂い、謎めいた展開が続きます。
いったい何が現実で何が幻なのか…。見えていた景色が徐々に曖昧に歪んでいき、観ているこちら側も幻惑されてしまいそうになる…。そんな作品です。
結末の解釈は人それぞれ。主人公が最後に見せる表情から、何を感じますか?
巨匠マーティン・スコセッシが作り上げた見ごたえのある重厚なミステリーです。
▽こちらの記事でも取り上げています。
【バッドエンド】『信じられないほど絶望的な結末を迎える映画』
『17歳のカルテ』
監督:ジェームズ・マンゴールド(『ローガン』、『ニューヨークの恋人』)
出演:ウィノナ・ライダー/アンジェリーナ・ジョリー/クレア・デュバル
製作:1999年/アメリカ
17歳のスザンナはアスピリンを大量に飲んで自殺を図り、親の勧めで精神科に入院する。医師の診断は“境界性人格障害”。情緒不安定で著しい衝動性を持つ精神病だった。同じ病棟の患者は、顔に火傷の痕があるポリー、虚言症のジョージーナ、大食症のデイジー、そしてリサ。常に監視され管理される入院生活の中で絶望感を感じていたスザンナは、病棟のリーダー格であるエキセントリックなリサに惹かれ次第に仲良くなっていく。出典:映画.com
心を病み精神科に入院した少女たちの姿を描いた作品。
繊細で、ただ生きているだけで傷ついてしまうような少女たち。アイデンティティが揺らぎ、不安定な少女たちの姿は観ているだけで痛みを覚えます。
かつて、少女だった頃。様々なことを真正面から受け止めて、しょっちゅう傷を追っていたあの頃を思い出します。
アカデミー助演女優賞を受賞したアンジェリーナ・ジョリーの鬼気迫る演技は必見。アンジーはアクション映画ばかりじゃないんですよね~。
『セッション9』
監督:ブラッド・アンダーソン(『ワンダーランド駅で』)
出演:ピーター・ミュラン/デビット・カルーソー/ポール・ギルフォル
製作:2001年/アメリカ
19世紀に建設、15年前に閉鎖されたゴシック様式の巨大な精神病院。その改修作業に赴いた清掃業者5人のうち、ひとりが行方不明に。一方、院内に残る当時の診療記録テープには、陰惨な出来事が記録されていた。出典:映画.com
閉鎖された精神病院の改修工事でアスベスト除去作業を行う5人の男たちが遭遇する恐怖を描く。
物語の舞台になった精神病院はダンバース精神病院といって、実在した病院なのですが、この廃墟が不気味!
おどろおどろしい雰囲気が画面から漂ってきていて、この建物を観るだけで緊張感と怖さがきりきりと高まっていく…。不気味な効果音もじわじわと恐怖感を煽ってくるんです。結末は賛否が分かれますが、廃墟好きにはおすすめ。
ちなみに作品の中で登場したアイスピック療法、前頭葉白質切除(ロボトミー)も実際に行われていた治療法だそう。
『12モンキーズ』
監督:テリー・ギリアム
出演:ブルース・ウィリス/マデリーン・ストウ
製作:1995年/アメリカ
20世紀末、突如発生した謎のウイルスにより人類の99%が死に至り、21世紀初頭の人類は汚染された地上を捨て、地下での生活を余儀なくされていた。その原因を探るため、科学者グループは服役中の囚人ジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)をタイム・トラベラーに選び、過去の世界に送り込む。出典:映画.com
元ネタは1962年製作のフランスの短編映画『ラ・ジュテ』
一度聴いたら耳から離れなくなる不気味なテーマ曲が印象的な作品。
時間軸を行ったり来たりする複雑なストーリーですが、脚本が素晴らしい(*`д´)b OK!
物語当初から繰り返し挿入される謎めいたシーンの意味が分かり、前半から細かく張り巡らされた伏線が繋がる瞬間、思わず鳥肌が立つほど快感を覚えます。
未来からタイムスリップしてきた主人公は「狂人」として精神病院に収容されてしまいますが、そこで出会うのがゴインズという入院患者。
当時から美形俳優として人気だったブラッド・ピットがぶっ飛んだ狂人ゴインズを演じています。(アカデミー助演男優賞にノミネート)
▽こちらの記事でも取り上げています。
『チェンジリング』
監督:クリント・イーストウッド
出演:アンジェリーナ・ジョリー/ジョン・マルコヴィッチ
製作:2008年/アメリカ
1928年のロサンゼルスを舞台に、誘拐された息子の生還を祈る母親(アンジェリーナ・ジョリー)の闘いを描くクリント・イーストウッド監督によるサスペンスドラマ。息子は無事に警察に保護されるが、実の子でないと疑念を抱いた母親が、腐敗した警察に頼らずに自ら息子の行方を捜して行動を起こし、同時に市長や警察機構を告発する。出典:映画.com
1920年代後半に発生したゴードン・ノースコット事件を元にした作品。
ある日突然行方不明になった息子の生存を信じ、戦い続けた母親の姿が描かれます。子どもが消えてしまうというだけで心が潰されそうになりますが、主人公は想像を絶する悲劇に見舞われてしまう…。
こんなことが本当にあっていいのか…。人権意識もまだまだ希薄だった時代とはいえ、警察権力の腐敗と横暴には吐き気を催すほどの嫌悪感を感じずにはいられません。
警察に逆らった主人公は精神病院に強制的に入院させられてしまいます…。
当時のロサンゼルスの街並みや衣装などを再現した重厚な映像が見事。アクション映画の印象が強くなっていたアンジーが見せてくれた確かな演技力。ジョイソン・バトラー・ハーナー
第81回アカデミー賞でアンジェリーナ・ジョリーが主演女優賞にノミネート(合計3部門ノミネート)
▽その他の実話を元にした映画はこちら。
【実話を元にしたおすすめ映画】嘘みたいな本当のお話!ヒューマンドラマ、実際に起きた犯罪を元にした作品など、真実の物語。
『カッコーの巣の上で』
監督:ミロス・フォロマン
出演:ジャック・ニコルソン/ルイーズ・フレッチャー
製作:1975年/アメリカ
刑務所の強制労働から逃れるため精神異常を装い、精神病院に入ったマクマーフィは、絶対的な管理体制をしくラチェット婦長のやり方に反発を覚える。マクマーフィは、管理されることに慣れ、無気力になっていた入院患者たちに生きる希望と活力を与えようとするが……。カッコーの巣の上で : 作品情報 – 映画.com
アメリカンニューシネマの傑作。1976年度アカデミー賞で主要5部門を独占しました。
刑務所の強制労働から逃れるために詐病で精神異常を装っている主人公マクマーフィ。彼は入院した精神病院の劣悪な環境に反発を覚えていく。
ラチェット婦長を演じたルイーズ・フレッチャーの無表情で冷たい顔つきが印象的。ラチェットは表情ひとつ変えずに、患者たちを徹底的に抑圧、管理しようとする…。
「異常」と「正常」。それを決めるのは誰なのか?個人の尊厳というものを強く考えさせられる作品です。
『ジャケット』
監督:ジョン・メイバリー
出演:エイドリアン・ブロディ/キーラ・ナイトレイ/ジェニファー・ジェーソン・リー
製作:2005年/アメリカ
1992年、湾岸戦争で負傷して記憶を失ったジャックは、精神病院で拘束衣=ジャケットを着せられて特殊な治療を受けることになる。だが、治療中に意識を取り戻したジャックは、2007年の別の場所にいた。彼はそこで出会った女性ジャッキーに心惹かれるが、彼女の協力で自分の過去を調べていくと、彼は1993年に死亡したことになっていた。出典:映画.com
戦争で頭部に傷を追い、後遺症が残ってしまった男性が、身に覚えのない罪で精神病院に入れられてしまう。そこで「ある治療」を受けているときだけ、時を越えて未来へ行くことができる、というお話。
『バタフライ・エフェクト』を似た切なさがあり、マイナーですが好きな作品です。
時間を飛び越えて、恋に落ちた男女。離れ離れになるリミットを感じながら、時間を惜しむように互いを求め合う姿が切ないんです(w_-; ウゥ・・
幻想的でふわっとした雰囲気の作品なので、全ての謎が明かされるわけではなく、ラストシーンも観る人によって解釈が分かれる作品です。そのあたりは賛否両論がありますが鑑賞後は優しい余韻が残ります。意外な人が意外な役で出演してます∑(〃゚ o ゚〃)