今日は銀行強盗が登場する映画をピックアップしてみました。
銀行強盗が主人公だったり、強盗を追う者が主人公だったり。実話を元にした作品や、映画史上に残る名作、狂言強盗、後味の悪い作品など、いろいろあります。
この記事は随時更新で、気になる映画を見つけたら追記しています。
目次
『狼たちの午後』
監督:シドニー・ルメット
出演:アル・パチーノ/ジョン・カザール/クリス・サランドン
製作:1975年/アメリカ
ニューヨーク、猛暑の白昼。銀行に3人組の強盗が押し入る。しかしそのうちのひとりは逃亡。その上、銀行には小額の現金しかなかったことがわかる。犯人のソニーとサルはあっという間に警官隊に包囲され、人質とともに篭城せざるをえなくなる。一方、集まった野次馬たちは犯人を応援するという異常な事態に。そんな中、ソニーが犯行に走った理由も明らかになるが。はたして事件の行方は?出典:映画.com
第48回アカデミー賞で作品賞を含む6部門にノミネートされた1970年代を代表する作品の1つ(アカデミー脚本賞を獲得しています)
実際の事件をモチーフにつくられた作品です。緊迫した展開が続くなか、どこかコミカルなソニーとサルの姿に笑いがこぼれるシーンも(笑)
▽特に忘れえぬシーンはこちら。お気に入り。
「アッティカ!アッティカ!」
シドニー・ルメットとアル・パチーノは『セルピコ』でも組みました。こちらも映画史上に残る名作。
シドニー・ルメットは『十二人の怒れる男』『ネットワーク』『評決』『オリエント急行殺人事件』など数々の名作を生み出した名監督です。
『ゲッタウェイ』
監督:サム・ペキンパー
出演:スティーブ・マックイーン/アリ・マッグロー
製作:1972年/アメリカ
「ワイルドバンチ」「わらの犬」などの作品でバイオレンスの真髄を鮮明に捕らえたサム・ペキンパーが、「ジュニア・ボナー 華麗なる挑戦」に続いて再びスティーヴ・マックィーンとコンビを組み、組織に追われる男と女が必死で逃亡する姿を描く。出典:映画.com
スティーブ・マックイーンのかっこよさに終始しびれます!!
夫婦二人の逃避行、二人の複雑な感情の揺れや関係性の変化も見ごたえ十分。70年代を代表する名作の1つです。
病のため実現はしませんでしたが、スティーブ・マックイーンは『ランボー』の主演候補の1人だったと言われています。
『俺たちに明日はない』
監督:アーサー・ペン
出演:ウォーレン・ベイティ/フェイ・ダナウェイ
製作:1967年/アメリカ
世界恐慌下のアメリカのテキサス。刑務所を出所してきたばかりのクライド(ウォーレン・ベイティ)が例によって駐車中の車を盗もうとした時、近くの2階から声をあげて邪魔をしたのが、その車の持ち主の娘ボニー(フェイ・ダナウェイ)だった。2人にはこれがはじめての出会いだったが、クライドはボニーの気の強さに、ボニーはクライドの図太さに、惚れこんでしまった…。出典:映画.com
第40回アカデミー賞で、作品賞を含む10部門にノミネート。うち2部門でオスカー獲得した名作。
ボニーとクライドという実在したカップルをモデルにした作品で、名優たちの名演技に彩られた、20世紀を代表する作品の1つです。
特にラストシーンは何度見ても圧巻で、しばし放心状態に陥るほどの衝撃を受けます。
『最後の追跡』
監督:デビット・マッケンジー
出演:ジェフ・ブリッジス/クリス・パイン/ベン・フォスター
製作:2016年/アメリカ
不況にあえぐテキサスの田舎町。タナーとトビーのハワード兄弟は、亡き両親が遺した牧場を差し押さえから守るため、連続銀行強盗に手を染める。慎重派のハワードが練った完璧な計画のおかげで兄弟は次々と襲撃を成功させていくが、刑務所から出所したばかりのタナーの無謀な行動のせいで次第に追い詰められていく。一方、定年を目前にしたテキサス・レンジャーのマーカスは、相棒のアルバートとともに事件の捜査に乗り出すが……。映画.com
第89回アカデミー賞で、作品賞を含む4部門にノミネートされました。ネットフリックス製作で、劇場公開もされていないので、知名度はあまりありませんが、おすすめ。
貧困にあえぎ、そこから脱出するためには犯罪に手を染めるしかなかった兄弟の現実は、観る者の胸を締め付けるように厳しいものです。
やんちゃなイメージの強いクリス・パインの抑えた演技もみどころ。彼にとって役者としての新境地を開いた作品ではないかと思います。
『ザ・タウン』
監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック/レベッカ・ホール/ジェレミー・レナー
製作:2010年/アメリカ
全米一、銀行強盗発生率の高い街ボストン・チャールズタウン。そこで育ったダグ(アフレック)は当然のように強盗を生業として暮らしていた。だがある日、強盗に入った銀行の行員クレアに一目惚れをしてしまう。そんなダグにFBIの捜査の手が迫る……。出典:映画.com
ハラハラドキドキの追跡劇に加えて、ロマンスの要素もあり、ドラマチックな展開が魅力的な作品です。
アカデミー助演男優賞にノミネートされたジェレミー・レナーのクズっぷりはすがすがしいほど!
先ほどの「最後の追跡」に通じるものを感じますね。生まれてくる環境は選ぶことができず、貧困ゆえに当たり前のように犯罪に手を染めていく人々がおり、「銀行強盗」以外の生き方の知らない人々もいるのだな、と。
『アデライン 100年目の恋』であでやかな美女を演じたブレイク・ライブリーのビッチぶりもいい味出してます。
『インサイドマン』
監督:スパイク・リー
出演:デンゼル・ワシントン/クライブ・オーウェン/ジョディ・フォスター
製作:2006年/アメリカ
マンハッタンの銀行で強盗事件が発生。警察、銀行強盗、両者とも譲らず神経をすり減らすような心理戦を展開する中、銀行の女性顧問弁護士が交渉人として現場にやってくる……。出典:映画.com
非常によく作り込まれた作品で、繰り広げられる心理戦に頭をフル回転しながらの鑑賞となりました。
この作品に関しては事前にネタバレなどを一切見ずに、前知識なしで見ていただきたいです!なので私もあまり語りません(笑)
『ダークナイト』
監督:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベール/ヒース・レジャー
製作:2008年/アメリカ
クリストファー・ノーラン監督&クリスチャン・ベール主演による「バットマン・ビギンズ」の続編。ゴッサム・シティに現れた史上最悪の犯罪者ジョーカー。バットマン=ブルース・ウェインは、協力するゴードン警部補や新任地方検事ハービー・デントらと共にジョーカーに立ち向かうが……。出典:映画.com
クリストファー・ノーランによる『バッドマン』シリーズの第2作で、シリーズ最高傑作と言われる作品です。
第81回アカデミー賞で8部門にノミネートされ、急逝したヒース・レジャーが死後にアカデミー助演男優賞賞を受賞したことが大きな話題になりました。
ヒース・レジャー演じるジョーカーの鬼気迫る強烈な存在感がみどころ。人質を容赦なく殺していく強盗犯の姿は背筋が冷たくなるほど、狂気に満ちています。
『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』
監督:デレク・シアンフランス
出演:ライアン・ゴズリング/ブラッドリー・クーパー/エヴァ・メンデス
製作:2012年/アメリカ
かつての恋人ロミーナと再会したルークは、息子ジェイソンが産まれていたことを知り、2人を養うため銀行強盗に手を染める。新米警察官のエイヴリーは、ルークを追いつめるがあるミスを犯し、罪悪感を抱える。しかし、周囲からは評価され複雑な気持ちを胸に、警察の腐敗に立ち向かう。15年後、成長したジェイソンはルークとエイヴリーそれぞれの秘密を知ってしまい、その怒りの矛先は親しくしていたエイヴリーの息子AJへ向けられる。出典:映画.com
親子二代にわたる逃れることのできない宿命を描いた作品で、前半と後半でがらっとストーリーが変わります。え?!ってなりました(笑)
寡黙で無口なルークが我が子を抱いた瞬間に父性に目覚めたという、絶妙に変化した表情がとても好きです。ブラッドリー・クーパーはどうみても新人警官に見えないのが難点かも^^;
『パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会』
監督:ニック・トムニー
出演:デビット・ハイド・ピアース/クレイン・クロフォード
製作:2010年/アメリカ
警察に追われる銀行強盗の青年ジョンは、気ままな独身生活を送る中年紳士ウォーウィックの豪邸に転がり込み、どんな客人でも温かくもてなす完ぺきなホストであることが信条のウォーウィックは、ジョンを招き入れる。ジョンはふとしたことから強盗であることがばれ、包丁を振りかざしてその場を支配しようとするが、ウォーウィックの異常な本性が次第にあらわになっていき……。出典:映画.com
銀行強盗を犯して、追われる青年が逃げ込んだ家のホスト(家主)が変態だった!というお話なのです。
絶っ対に前情報入れずに見て欲しいです。えぇぇ??というシーンがいくつも(笑)
『あるいは裏切りという名の犬』
監督:オリビエ・マルシャル
出演:ダニエル・オートゥイユ/ジェラール・ドパルデュー
製作:2004年/フランス
パリ警視庁に勤務する警視、レオとクランはともに次期長官候補。かつては親友だったが、ひとりの女を取り合ったことから仲違いし、今はお互いに敵視している。そんな中、レオが長官に任命されるが……。出典:映画.com
邦題がとても印象的ですよね。
フランス映画らしく淡々としているのに美しい作品です。観終わってすっきり!という作品ではなく、消化しきれない余韻が残ります。その余韻をゆっくり味わってほしい。
『ニュートン・ボーイズ』
監督:リチャード・リンクレイター
出演:マシュー・マコノヒー/スキート・ウールリッチ/ビンセント・ドノフリオ
製作:1999年/アメリカ
20世紀初頭に実在した銀行強盗4兄弟の生きざまを描いた青春ドラマ。1911年、テキサス州コーヴァルド郡。出所したウィリス・ニュートン(マシュー・マコナヘイ)は弟ジェス(イーサン・ホーク)とジョー(スキート・ウーリッチ)、さらにしばらくして脱獄した長兄のドック(ヴィンセント・ドノフリオ)も加えて、人ひとり殺さない鮮やかな手口で次々に銀行強盗を成功させる。出典:映画.com
イケメン兄弟4人組の強盗が登場します。あ、ビンセント・ドノフリオは正統派イケメンではないですが(←ごめんなさい。)
『スクリーム』に重要な役どころで出演して人気を得たスキート・ウールリッチが出演してます。(パッケージの右端)
若い頃のジョニー・デップに少し雰囲気が似ていたので『ジョニー・デップの再来』と呼ばれたりして、人気がありました。最近は映画よりドラマへの出演が多いみたいです。
『バンク・ジョブ』
監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:ジェイソン・ステイサム/サフロン・バロウズ
製作:2008年/イギリス
借金取りに追い立てられる毎日を送るテリーのもとに、昔の恋人マルティーヌが現れ、銀行強盗の話を持ちかける。テリーは愛する家族のためマルティーヌの計画に乗るが、その話には裏があった……。出典:映画.com
1971年に実際に起きた事件を元にした作品。これが実話なのかと思うと、びっくりしちゃいますね…。
ジェイソン・ステイサム主演ということでアクション映画かと思いきや、複雑に絡み合った人間関係とテンポの良さと細やかな演出が見ごたえ十分のクライムサスペンスです。
それにしてもイギリスの王室スキャンダルって、生々しいというか、人間臭いというか…^^;
『その土曜日、7時58分』
監督:シドニー・ルメット
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン/イーサン・ホーク
製作:2007年/アメリカ・イギリス
優雅な暮らしを送る会計士のアンディは、娘の養育費に窮している弟ハンクに、両親が営む宝石店への強盗計画を持ちかけ、2人は計画を実行に移すが……。1つの誤算から家族の抱える闇が浮き彫りになっていくサスペンス・ドラマ。出典:映画.com
銀行強盗ではなく強盗に入るのは宝石店ですが、面白い作品なのであわせてご紹介しますね。
先にご紹介した『狼の午後』のシドニー・ルメットの遺作となった作品です。
完璧だと思っていた計画が、1つの誤算から悲劇を招く結果となってしまい、やることなすことが裏目に出て、踏んだり蹴ったり…。
時間軸が行き来したり複雑な構成と渋い演出で、人間の抱える闇を浮かび上がらせています。後味悪いです。
『ハートブルー』
監督:キャスリン・ビグロー
出演:キアヌ・リーヴス/パトリック・スウェイジ
製作:1991年/アメリカ
カリフォルニアのベニスビーチ周辺で、元大統領のマスクを被った集団による銀行強盗事件が続発。その手口から犯人はサーファーではないかと推測したFBIは、新人エリート捜査官ユタをサーファーグループに潜入させるが……。出典:映画.com
キアヌがサーフィンしたり、スカイダイビングをしたり、強盗したり、走全力疾走したり…。海と空と陸と縦横無尽に駆け巡るキアヌの魅力にうっとりしてしまう大好きな作品。
今は亡きパトリック・スウェイジもシブさ全開。強盗とFBI、追う者と追われる者でありながら、立場を越えたところで惹かれあっている二人の男たちの姿が強く印象に残ります。ラストの余韻もとても好き。
以上、銀行強盗が登場する映画のまとめでした。随時、追記していきます。