第89回アカデミー賞で13部門で14ノミネート6部門で受賞した『ラ・ラ・ランド』。
アカデミー賞授賞式で作品賞が発表された時には間違えて名前を呼ばれてしまうというトラブルもありました。しかしそのトラブルからの対応がとってもスマート!
真の受賞作『ムーンライト』の製作チームを檀上に呼び、受賞をたたえるコメントをさらりと言ってのけました。あの混乱した状況で気の利いたことが言えてしまうのがすごい。私だったら動揺して頭が真っ白で固まってしまうと思います(〃゚д゚;A アセアセ・・・
残念ながら作品賞受賞はならなかった『ラ・ラ・ランド』ですが、過去の名作ミュージカルに数多くのオマージュが捧げられていることが話題になりました。
映画をご覧になっていて「あ!見たことがある!」と思うシーンがあったのではないでしょうか?今日はそのお話です。
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『ラ・ラ・ランド』が捧げた過去の名作へのオマージュ
そもそもオマージュってなに?
Wikipedeliaには以下のように記載があります。
芸術や文学においては、尊敬する作家や作品に影響を受けて、似たような作品を創作する事。また必ずしも似た表現や表象がある必要はなく作品のモチーフを過去作品に求めることを指す。(オマージュ – Wikipedia)
つまり、元になる作品があり、その作品への敬意の表現として何らかの形で自分の作品に取り入れたもののこと。
似た言葉として「パロディ」がありますが、オマージュは元作品への「敬意」や「尊敬」の気持ちからの表現であるのに対し、パロディーは風刺や批判的な意味が込められたものをいいます。また、パクリはただの盗作で、元作品に敬意はありません。
『ラ・ラ・ランド』と元ネタを比較した動画があります
▽こんな動画を見つけました。オマージュを捧げた作品と比較した動画です。
へへぇぇぇぇ~w(*゚o゚*)w
ってなりました。
知らない作品もたくさん出てきてとても興味深かったのでオマージュを捧げた作品をいくつかピックアップしてみました。
『ロシュフォールの恋人たち』
冒頭の高速道路での群舞のシーンはフランスのミュージカル映画『ロシュフォールの恋人たち』へのオマージュ。
監督は『シェルブールの雨傘』のジャック・ドゥミ、主演はカトリーヌ・ドヌーヴ。
パステルカラーの色遣いが印象的で、とても明るく楽しい作品です。
『シェルブールの雨傘』は映像はとっても可愛らしいんですが、ささいな雑談や挨拶もすべて歌なので、私はちょっと苦手でした。『ロシュフォールの恋人たち』は普通にセリフをしゃべるシーンがあるのでこちらの方が見やすかったです。(個人の感想です)
『スイート・チャリティー』
ヒロインが女友達とカラフルなドレスを身に纏ってパーティーに向かうシーンは『スイート・チャリティ』へのオマージュです。
ブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品で監督はボブ・フォッシー。主演はシャーリー・マクレーン。
シャーリー・マクレーンは『アパートの鍵貸します』『愛と追憶の日々』など多数の名作の出演経験がある大女優です。貴族とメイドの暮らしを描いたイギリスのドラマ「ダウントン・アビー」の大富豪役もよかったですね!
『雨に唄えば』
『雨に唄えば』は複数のシーンがオマージュになっています。
▼たとえばこちら。ロサンゼルスのネオンを描いたシーン。
▼さらにもっと有名なシーンへのオマージュがあります。それがこちら。
セブが電燈につかまりながら、ぐるっと回るシーン、
『雨に唄えば』のもっとも有名なシーンですね!これは私にもすぐにわかりました!!
▼このシーンも『雨に唄えば』のオマージュです。
クライマックスの群舞のシーン、こちらも『雨に唄えば』へのオマージュです。
『雨に唄えば』はジーン・ケリー主演のミュージカル映画の傑作で、サイレントからトーキーの時代に移り変わろうとしている エンターテイメント業界の舞台裏を描いた作品です。
▽エンパイア誌が選ぶ史上最高の映画100選で69位にランクイン!(『ラ・ラ・ランド』は62位)
参考⇨【おすすめ映画】『史上最高の映画100本』絶対面白い!古今東西の名作映画たち(イギリスエンパイア誌選出)
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『踊らん哉(おどらんかな)』
パーティーのあと、互いに夢について語り合う二人。
ベンチに座って、最初はツンツンしてた2人が徐々にいい雰囲気になっていくところ。可愛らしくて好きなシーンですが、こちらは『踊らん哉(おどらんかな)』へのオマージュです。
『踊らん哉(おどらんかな)』はフレッド・アステアとジンジャー・ロジャース共演の1937年製作のロマンチックでコミカルなミュージカル作品だそうです。
『バンド・ワゴン』
広場で踊るミアとセブ。マジックアワーの空とロスの夜景が美しい、『ラ・ラ・ランド』の代表的な名場面です。このシーンは『バンド・ワゴン』へのオマージュです。
『バンド・ワゴン』はフレッド・アステアとシド・チャリシー共演のミュージカル作品。
かつてはダンス映画のスターだったが、今はかげりが見え始めた俳優が新作ミュージカルで復活を狙うストーリーです。
『ウエスト・サイド・ストーリー』
マジックアワーの中でセブが歌うシーンは『ウエスト・サイド・ストーリー』へのオマージュです。
シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を元にしたブロードウエイミュージカルの映画化作品です。2021年には『E.T』『ジュラシック・パーク』などで知られるスティーブン・スピルバーグ監督によって映画化されている名作です。
『ムーラン・ルージュ』
こちらも印象的なシーンでしたね!夜空を舞い上がりながら踊るミアとセブ。
このシーンは『ムーラン・ルージュ』へのオマージュです。
ニコール・キッドマンとユアン・マクレガーが共演した作品で、この記事で紹介する作品の中では一番新しい作品になります。
ニコール・キッドマンの美しさが際立つ名作。悲しい恋の物語です。
『パリの恋人』
クライマックスのミュージカルシーンから、オーディションに受かり、パリで撮影に挑んでいるらしいミア。
こちらは『パリの恋人』へのオマージュです。
オードリー・ヘップバーンに惹かれて観ました。風変わりで地味な女の子がモデルとして見出されていくというストーリーで、登場するたびに変わるオードリーの衣装、吹き替えなしのオードリーの歌声と華麗なダンスが見どころです。
オードリーのお相手役でフレッド・アステアが出演しています。
この映画を初めて観た時、アステアが有名なミュージカル俳優であることを知らなかったんです。
なので華麗なダンスの足さばきを見て呆然としてしまいました。見た目は普通のおじさんなんですよ。が、踊りだした瞬間、何が起こったかと思いました(笑)
大好きな作品です。
『踊るニューヨーク』
クライマックスのミュージカルシーンより、周囲に星が散ったような空間で白いドレスを着たミアと踊るセブ。
『踊るニューヨーク』のオマージュです。
『踊るニューヨーク』は1940年製作で、主演は先ほどの『パリの恋人』で華麗な足さばきを見せてくれたフレッド・アステアです!本作もアステアのタップダンスのナンバーが見事な作品です。
まとめ
この記事で紹介した作品、フレッド・アステア率が高かったですね^^;
他にもいろいろあるようなので、随時追記していきたいと思います。ミュージカル映画以外にもあるらしいですよ。私は『マルホランド・ドライブ』を連想しましたが、意外にはずれではなかったらしい(笑)
『ラ・ラ・ランド』はこれらの元ネタ作品を知らなくても十分に楽しめる作品ですが、知ってるとなお楽しみが増えます。
▽印象的なピアニストが登場する映画をまとめてみました(もちろんセブも含まれます^^)
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