古今東西、映画の中にはさまざまな天才が描かれてきました。
凡人とは異なる優れた才能を持つ人々=天才という存在は、ミステリアスで謎に満ちた存在でもあり、あこがれの対象でもあります。知らず知らずのうちに他者を惹きつけてしまう強烈なかがやきを持っている人もいますね。
才能に恵まれた少年少女たちが才能を開花させていく作品、天才ゆえの苦悩が描かれた作品、天才ゆえに犯罪に巻き込まれてしまう作品、または天才自らが犯罪者となる作品…。
さまざまな角度から天才たちが描かれた作品を集めてみました。
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『奇跡のシンフォニー』
- 制作:2007年
- 監督:カーティス・シェリダン
- 出演:フレディ・ハイモア
あらすじ:児童福祉施設で育ち、両親を知らない11歳の少年エヴァンはあらゆる音が「音楽」に聞こえるという優れた音楽的才能に恵まれていた。
施設を抜け出したエヴァンはストリートミュージシャンとして才能を開花させていき、彼のつむぐ音楽はやがて「奇跡」を起こします。
主人公エヴァンを演じたフレディ・ハイモアくんがかわいいんです(*´∇`*)
フレディは『チャーリーとチョコレート工場』で天才子役として注目を集め、現在も役者として活躍しています。すっかり大人になりました♪
抑圧的な施設から音に導かれるように抜け出したエヴァン。彼が心から音楽を楽しむ姿はほほえましく、心がなごみます。クライマックスで彼の音楽が起こす「奇跡」には号泣必至(TmT)ウゥゥ・・・
劇中で使われる「エヴァン」が作った音楽がどれもすばらしく、こころに染み入るようです。音楽面からも楽しめる映画です。
『リトルマン・テイト』
- 制作:1991年
- 監督:ジョディ・フォスター
- 出演:ジョディ・フォスター
あらすじ:フレッドは母親ディディと2人暮らしの天才少年。その飛び抜けた才能のせいで学校になじめずにいた。しかし、児童心理学者ジェーンのすすめで天才児だけを集めたツアーに参加したり、大学に通ったりしていくうちに、フレッドの新しい世界が開けていく…。
アカデミー賞を2度獲得しているジョディ・フォスターの初めての監督作品で、ジョディは本作であまり教養のない母親ディディを演じています。
天才ゆえに周囲になじめない少年の葛藤が描かれます。学力は高くてもフレッドは子供。「普通の」子供ではない、しかし「大人」とも違う。そんなフレッドは安心できる自分の居場所を見つけるのがむずかしい。
しかしフレッドは心から彼を大切に思ってくれる人とのかかわりの中で大切なものを見出していきます。無学ながら息子を深く愛するディディの愛情あふれる姿は胸を打ちます。
『ボビーフィッシャーを探して』
- 制作:1993年
- 監督:スティーブン・ザイリアン
- 出演:ジョー・モントーニャ
あらすじ:実在したチェスの天才「ボビー・フィッシャー」を彷彿とさせる才能に恵まれた7歳の少年ジョシュ。彼の才能を思いっきり伸ばしてやりたい父親はジョシュに英才教育を施していくが…。
実話を元にした親子の物語です。
親ならば子供の才能を伸ばしてやりたいと思うのは当然です。しかし一方でそれは本当に「子供のため」なのか?親のエゴと押し付けではないのか?その判断がむずかしい時もあります。ジョシュにとって「本当に大切なこと」とは?親子の葛藤が描かれます。
ジョシュがいい子なんですよ…(ノ△・。)なんとなく将棋の藤井聡太さんを思い出します。
ボビー・フィッシャー本人は本作には登場しませんが、どんな人だったのか気になる方にはこちらがおすすめ。
スパイダーマンを演じたこともあるトビー・マグワイアがボビー・フィッシャーを演じています。
関連⇨【実話】嘘みたいな本当のお話!ヒューマンドラマ、実際に起きた犯罪を元にした作品など、真実の物語。
『マーキュリー・ライジング』
- 制作:1998年
- 監督:ハロルド・ベッカー
- 出演:ブルース・ウィリス
あらすじ:サイモンはパズルの天才的な才能を持つ自閉症の少年。ある日サイモンは偶然「ある暗号」を解読してしまい、命を狙われる羽目になる。FBI捜査官のアート(ブルース・ウィリス)は命がけてサイモンを守ろうとする。
20年以上の前のアクション作品で、自閉症の天才少年が登場します。
通常の意思疎通が困難なサイモンと子供に不慣れなアートのかけあいはふと笑ってしまうものがあります。少々脚本にあらさはありますが、ブルース・ウィリスらしいハリウッド王道のアクション映画です。
サイモンを演じたのは『ペット・セメタリー』のこわーい、あの子です…。
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『グッド・ウィル・ハンティング』
- 製作:1997年
- 監督:ガス・ヴァン・サント
- 出演:マット・デイモン/ロビン・ウィリアムズ/ベン・アフレック
あらすじ:主人公のウィルは天才的な頭脳を持ちながらも心に深い傷を抱える孤独な青年。ある日、1人の精神科医と出会ったことからウィルの運命が変わっていく。
ウィルは全身ですべてを拒否しているようにトゲトゲしい雰囲気を持っていたけれど、かけがえのない人物との出会いを通じて変わっていきます。
どれほど優れた才能を持っていても人はそれだではしあわせにはなれない。「自分にとって本当に大切なこと」とは何なのだろう?そんな問いかけが心に浮かびます。
主演のマット・デイモン、その友人を演じたベン・アフレックを一躍スターに押し上げたヒューマン・ドラマの傑作です。2人は共同で脚本を執筆し、アカデミー脚本賞を受賞しました。
イギリス・エンパイア誌が選んだ「史上最高の映画100本」の96位にランクインしています。
関連⇨【おすすめ映画】『史上最高の映画100本』絶対面白い!古今東西の名作映画(イギリス・エンパイア誌選出)
『小説家を見つけたら』
- 制作:2000年
- 監督:ガス・ヴァン・サント
- 出演:ショーン・コネリー
あらすじ:文才に恵まれた黒人少年ジャマールはアパートに引きこもっているなぞの老人と知り合いになる。老人はジャマールが落としたノートに書かれたジャマールの文章を読み、的確な添削を入れる。その老人こそが処女作1作だけで姿を消した伝説の小説家フォレスターだった。
『グッド・ウィル・ハンティング』ほど有名ではないけれど、同じくガス・ヴァン・サント監督の作品です。
年配の人間によって若者が導かれ、若者との交流によって年配者の心の傷もいやされていく、というストーリーも似ています。『グッド・ウィル・ハンティング』が好きな方にはオススメ。
閉じこもっていた老人の心はやわらいでいき、少年の才能は開花していく。
おたがいを補い合うような父と息子、師と弟子、そして友人のような2人の関係が描かれます。「人生を変えるかけがえのない出会い」を描いた秀作です。最後の方に意外な大物がカメオ出演してます^^
▽フォレスターを演じたのは初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリー。
『レインマン』
- 制作:1988年
- 監督:バリー・レヴィンソン
- 出演:トム・クルーズ/ダスティン・ホフマン
あらすじ:高級外車のディーラー、チャーリーは父の死をきっかけに今まで存在を知らなかった自閉症の兄レイモンドと対面する。レイモンドに数学の天才的な才能があることに気付いたチャーリーは「ある場所」に向かうが…。
アカデミー賞を4部門受賞した名作。兄と弟のロードムービーでもあります。
父の遺産を一人で相続することになった兄にいい感情を抱いていなかったチャーリーですが、兄と旅をすることで少しずつ変わっていきます。通常の意志疎通が難しい2人の触れ合いがユーモラスでいい。
トム・クルーズと言えば近年では超人的なアクション映画での活躍が目立ちますが、この頃は若手演技派だったのですよね。名優ダスティン・ホフマンにも負けない存在感を発揮しています。
関連⇨【名作ロードムービー】人生を変える旅に出よう!おすすめ旅映画まとめ
『ビューティフル・マインド』
- 制作:2001年
- 監督:ロン・ハワード
- 出演:ラッセル・クロウ/ジェニファー・コネリー
あらすじ:天才数学者ナッシュは研究にのちにノーベル賞を受賞することになるゲーム理論の研究に没頭していた。愛する女性と家庭を築き、子どもに恵まれ、幸せな日々かと思われたが、じょじょに精神に異常をきたしていく。
第74回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、4部門を受賞しました。
私の人生ベスト10に入る大好きな作品です!
天才というと「飛び抜けた才能」ばかりに目が行きがちですが、飛び抜けた部分があるということは欠けた部分や負荷がかかる部分もあるはず。
才能に恵まれる一方で、ナッシュの人生は苦難に満ちていました。切ないような泣きたいような、そしてやさしい気持ちになれる映画です。
現実のナッシュ夫妻には(映画では描かれなかった)さまざまなできごとがありました。それでも2人はそれを乗り越え、一緒に最期を迎えます。
2015年5月、車に乗っていた夫妻は事故にあい、車外に投げ出されて亡くなりました。ナッシュ86歳、アリシア82歳でした。
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『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』
- 制作:2005年
- 監督:ジョン・マッデン
- 出演:グウィネス・パルトロウ/ジェイク・ギレンホール
あらすじ:心を病んだ父親ロバートを献身的に介護して看取ったキャサリン。著名な数学者であった父の教え子ハルと心を通わせていくが、キャサリンは父のように心を病むのではないかという不安に苛まれていた…。
グウィネス・パルトロウとジョン・マッデン、『恋に落ちたシェイクスピア』の2人が再び組んだ作品です。テーマは『ビューティフル・マインド』に近いものがあります。
天才は凡人が気付かないことに気付き、見つけられない真理を見つけ出す。その部分だけ見ればうらやましくなりますが、天才たちは何かを犠牲にして、心をすり減らしながら生きているのかもしれない。
地味で知名度もあまり高くないのですが、好きな作品です。心を病んだキャサリンの父ロバートを演じるアンソニー・ホプキンスの狂気の演技は大迫力。
『アマデウス』
- 制作:1984年
- 監督:ミオス・フォロマン
- 出演:F・マーレイ・エイブラハム
あらすじ:19世紀の楽聖ウォルフガング・モーツァルトの半生を宮廷音楽家サリエリの視点から描く。
天才になれなかった男の視点から天才モーツァルトが語られます。
どうして自分ではないのか?
何よりも欲しかった才能を当たり前のように持つのは、神への信仰心に欠け、決して品行方正とは言えない男…。
全身を焼かれるように嫉妬に苛まれ、絶望するサリエリの姿は観ているこちらも心も切りつけられるような痛みを感じました。決して手に入れられないものを持っている男が目の前にいたら、平静ではいられないですよね。
サリエリを演じたF・マーリー・エイブラハムはアカデミー賞を獲得しました。1980年代を代表する名作です。
関連⇨【おすすめ伝記映画・実話】実在の人物の半生を描いた名作映画25選
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『フィリップ、きみを愛してる』
- 監督:グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
- 出演:ジム・キャリー/ユアン・マクレガー
- 製作:2009年/フランス
あらすじ:妻子持ちの平凡な男スティーブンは、事故で重傷を負ったことをきっかけに自分に正直に生きようとを決意する。スティーブンはその後、詐欺を繰り返して逮捕。収監された刑務所で、フィリップと運命の恋に落ちる。スティーブンは愛するフィリップに会うために脱獄を繰り返すのだった。
嘘みたいだけど、本当のお話なんです。
この作品は実話が元になっており実際のスティーブン・ラッセルは懲役167年の刑で現在も服役中です。
このスティーブンこそがIQ169もある天才なんですよ!!その頭脳を犯罪ではなく別のことに生かせていれば、、、と思っちゃいますよね。
「そこまでやるの!?」と驚いてしまうほど、突飛で大胆な脱獄をくりかえすスティーブンをジム・シャリ―が演じています。